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管理職がパワハラ防止研修を受けるべき理由とは?モラハラ加害者にならないための対策
2025/07/25
〜知らぬ間に「モラハラ加害者」にならないために〜
部下に指導したつもりが「恫喝された」と受け取られていた。親切に教育したのに「圧が強い」と反発された。
そんなすれ違いが、いま全国の職場で急増しています。
現代の職場で増えているハラスメントの一つに「モラルハラスメント(モラハラ)」があります。これは、言葉や態度、無視など“見えにくい精神的な攻撃”を意味し、暴力的な行動よりもむしろ日常的な言動の中に潜んでいるのが特徴です。
たとえば、「部下のためを思って」と言った何気ないひとことが、実は部下の心を深く傷つけてしまっていた――そんな経験はありませんか?
「食事行きましょう」の社交辞令を真に受けて深夜まで連れまわしていませんか?
「自分で考えてみろ」は成長に必要ですが、教育の放棄になっていませんか?
「やる気を出せ」は励ましですか?
特に管理職の方は、リーダーシップを発揮して業務の指導や評価を行う立場上、その言動ひとつで部下のキャリアや心の健康を大きく左右してしまうことがあります。だからこそ、「自分の言動は本当に適切か?」という視点を持ち続けることが極めて重要です。
モラハラの具体例(職場で多い10のケース)
以下は、職場で起こりがちなモラハラの実例です。ご自身の言動に思い当たるものはありませんか?
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皆の前で部下のミスを繰り返し指摘する
→ 「何度言えば分かるんだ」と感情的に責めることで、羞恥心と萎縮を招きます。 -
私生活に干渉する・価値観を押しつける
→ 「まだ結婚しないの?」「親の介護?それより仕事が優先でしょ」はNG発言です。 -
努力や成果を一切認めない
→ 部下のやる気を削ぎ、職場離れの原因となります。 -
あいさつや報告を無視する
→ 無言の否定は、言葉以上に深いダメージを与えます。 -
「頭がおかしいのか?」などの暴言を使う
→ 指導ではなく、人格否定です。 -
他の社員と比較して劣等感を与える
→ 「○○さんはできるのに、君はどうして…」は禁句です。 -
「辞めてもいい」といった退職をほのめかす発言
→ 法的には“退職強要”に該当する場合もあります。 -
機嫌によって態度が変わる
→ 「昨日は優しかったのに今日は無視…」という不安定な対応もハラスメントに含まれます。 -
情報を与えずに仕事を任せ、ミスを責める
→ 成功のための支援なしに責任だけを負わせるのは不公平です。 -
「君のためだから」として厳しすぎる言動を正当化する
→ 善意のつもりでも、相手がどう受け取るかが重要です。
これらはどれも、受けた側が精神的苦痛を感じればハラスメントと認定される可能性があります。
▶逆に“部下から上司へのハラスメント”が問題になるケースは『これって逆パワハラ!?』をご覧ください。
管理職にパワハラ防止研修が必要な理由
管理職は、部下の評価や指導、育成に大きな影響力を持つ存在です。そのため、たった一言が部下の心を深く傷つけることもあれば、信頼を築くこともあります。「自分は大丈夫」と信じ込んでいませんか?
「うちは昔からこのスタイルだし問題ない」
「部下に甘すぎると成長しない」
「自分も上司に厳しくされて育ったから…」
こうした“昭和型の指導”が、今ではハラスメントとして訴えられるリスクをはらんでいることを、多くの方がまだ実感できていません。
実際に、管理職の方が意図せず「モラハラ加害者」になってしまった事例は多数あります。
「自分は大丈夫」「昔からこのやり方だった」という意識のままでは、時代に合わない指導で職場の空気を悪化させ、人材流出や訴訟リスクを招きかねません。
▶「制度面からの対応は関連記事『基礎から学べる人事・労務管理講座』でも解説しています。」
パワハラ防止研修の効果とメリット
☑ハラスメントの正しい定義と境界線を理解できる
☑指導とハラスメントの違いを明確に意識できる
☑部下との信頼関係を築くコミュニケーション力が向上
☑自信をもって指導できるようになる
☑組織の風通しが良くなり、定着率・生産性が向上する
自社に合わせた実践的な研修をご提供します
当事務所では、役員や管理職向けにパワハラ・モラハラ防止をテーマとした研修を実施しています。
- 個別指導から少人数・集合研修まで対応
- オンライン・対面どちらでも可能
- 実例とロールプレイ中心のわかりやすい内容
- 全国で研修実績200回以上、のべ10,000名以上が受講
- 人事・労務の専門家(社会保険労務士)が講師を担当
▶「費用や講師派遣については『職場のパワハラ防止研修に低価格で講師を派遣』をご覧ください。」
良かれと思った言動、危険です
「部下のために」と思った指導が、実は追い詰めていた。
「このくらいは当然」と思った態度が、職場に亀裂を生んでいた。
大切なのは、「言った側の意図」ではなく「受け取った側の感じ方」が基準になるという点です。
上司がどれだけ「良かれと思って」「当たり前のことを言っただけ」と主張しても、相手が傷つき、精神的に追い詰められているなら、それは立派なハラスメントです。
そうしたトラブルを未然に防ぐためにも、管理職自身が『学ぶ姿勢』を持つことが、いま最も求められています。
職場の空気は、管理職の一言で変わる
「信頼できる上司がいる職場」は、自然と明るい雰囲気になります。部下も自分の意見を言いやすくなり、結果として離職率の低下や生産性の向上にもつながります。
逆に、たったひとことの言動で、大切な人材を失うこともあるのです。
組織の未来のために、そして部下との信頼関係を築くために。
まずは、パワハラ・モラハラ研修から始めてみませんか?
5. よくあるご質問(FAQ)
よくあるお問い合わせやご質問をいかにまとめました。
Q1. 管理職はパワハラ防止研修を必ず受ける必要がありますか?
A. 法律上は義務ではありませんが、パワハラ防止法に基づき企業に防止措置義務が課されており、管理職への教育は不可欠です。
Q2. パワハラと指導の違いはどこで線引きされますか?
A. 「業務上必要かつ相当な範囲」で行われる指導はパワハラに該当しません。ただし、人格否定・感情的な叱責・不公平な扱いはパワハラにあたります。
Q3. モラハラとパワハラはどう違いますか?
A. パワハラは職場の優位性を背景にした言動を指し、モラハラは立場を問わず精神的な攻撃(無視・暴言など)を指すことが多いです。
Q4. パワハラ研修を導入するメリットは?
A. 管理職の指導力向上、訴訟リスクの低減、職場の風通し改善、離職防止など、組織の安定と生産性向上につながります。
Q5. パワハラ防止研修はオンラインでも可能ですか?
A. はい。当事務所ではオンライン・対面のどちらにも対応しており、全国どこからでも受講いただけます。
ご相談・お申し込みはこちらから
お見積もりのご依頼は次の問い合わせフォーム記載欄に「①パワハラ研修見積もり希望 ②希望の研修方法(オンラインまたは研修場所) ③受講希望日(予定日)」を添えて送信してください。