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【2025年最新法改正対応】不動産業界の業務委託契約を適法に運用する方法とリスク対策
2025/08/26
はじめに
不動産業界では「フルコミッション制度」や「外部営業マンの活用」にともない、業務委託契約のニーズが増えています。しかし一方で、契約書の名目と実態が一致していない“偽装委託”が多く、労働基準監督署や社会保険事務所から是正勧告を受けるケースも増加中です。
この記事では、2025年最新の法改正と行政動向を踏まえ、不動産業界で業務委託契約を適正に運用するための実務ガイドをお届けします。
業務委託契約とは?
業務委託契約とは、雇用契約ではなく成果や作業の完成に対して報酬を支払う契約を指します。不動産業界では、下記のような人材が対象になります:
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フルコミッションの営業職
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業務提携型の個人営業マン
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外部コンサルタント・フリーランスなど
不動産業界における典型的な“グレー契約”の例
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出退勤や休日を指定している
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固定給や交通費を支給している
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業務指示や営業指導が日常的に行われている
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宅建業免許を持たない委託者が自社名で取引している
これらは実質的に労働者として扱われる可能性があり、のちに「未払い残業代」「社会保険の遡及徴収」等につながるリスクがあります。
【2025年対応】適正な業務委託契約のためのチェックリスト
以下の要素を満たすことで、業務委託契約としての適法性が高まります。
項目 | 内容 |
契約の自由度 | 案件受託の拒否が可能であること |
拘束の排除 | 出退勤管理・会議出席の義務を設けない |
自己負担 | 営業用の車両・携帯・PCは本人持ち |
代替性 | 代理人による業務遂行が可能であること |
報酬形態 | 成果に応じた出来高制であり、時給換算でない |
税・保険 | 源泉徴収せず、個人で確定申告・国保加入する |
表示義務 | 自社の社員であるかのような名刺や名乗りはNG |
2024年11月施行「フリーランス新法」の影響
「フリーランス・事業者間取引適正化等法(通称:フリーランス新法)」が2024年11月1日に施行され、以下の対応が企業側に義務付けられました:
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書面(またはメール等)による契約内容の明示
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報酬の支払い期日の明確化
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一方的な契約解除や報酬引き下げの禁止
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育児・介護などの事情に対する配慮義務
不動産業界でも「実態がフリーランス」であれば、この法律の対象となります。
【裁判例つき】偽装業務委託のトラブル事例と是正勧告の実例
● 偽装業務委託が認定されたケース
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固定給+ノルマ+出退勤管理 → 労働者と認定、未払い残業代を支払い命令
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営業ノルマ未達で契約打ち切り → 解雇権濫用として損害賠償
● 是正勧告のきっかけになるポイント
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求人票に「出勤時間あり」「交通費支給」などの表現
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実際に「労働者と変わらない」働かせ方をしている
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税務調査で源泉徴収していない委託者を発見された場合
適正に運用するには?
制度設計・契約管理において、以下のような取り組みが重要です:
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雇用契約との違いを明確に整理した業務委託契約書の整備
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定期的な契約内容の見直し・実態との突き合わせ
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税務・社保・労務にまたがる専門家との連携(社労士・弁護士・税理士)
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FAQ(不動産業向け・2025年法対応)
【制度運用・法令対応】
Q1. 業務委託でも社会保険に加入しなければならないことがありますか?
A:契約形態に関わらず、実態が「労働者」と判断される場合は、遡及的に加入義務が発生します。
Q2. 偽装業務委託と判断される典型的なパターンは?
A:出退勤管理、営業ノルマ、固定報酬などがあれば、労働者性を補強する要因になります。
Q3. フリーランス新法は、建設業や不動産業にも適用されますか?
A:はい。個人事業主との継続的な取引があれば適用対象となります。
【実務運用・トラブル対応】
Q4. 労基署から是正勧告されるとどうなりますか?
A:未払い賃金・社会保険料の支払いを命じられるほか、労働契約の再締結を求められる場合があります。
Q5. 契約書の雛形はインターネットのテンプレートでも問題ありませんか?
A:業種・実態に即していないテンプレートはリスクになります。専門家による確認を推奨します。
Q6. 社名入りの名刺を使わせると問題ですか?
A:はい、業務委託者に社員と誤認される名刺(社名・肩書・メールアドレス等)を持たせると、労働者性が強まる可能性があります。
おわりに
不動産業界における業務委託契約は、営業力強化や固定費削減に寄与する有効な手段ですが、その運用には最新の法令対応と契約管理の知識が不可欠です。
「契約書だけ整えておけば大丈夫」では済まされない時代。
制度導入・見直しをご検討中の企業様は、どうぞお気軽にご相談ください。
【記事監修】RESUS社会保険労務士事務所/山田雅人(宅地建物取引士・社会保険労務士)
大企業・上場企業を中心に10年にわたり全国500社以上の人事担当と面談、100社以上の社宅制度導入・見直し・廃止に携わった経験を活かし、不動産業専門に特化した社労士として事業主・従業員双方にメリットの高い制度設計など働きやすい職場に向けた取組を支援しています。
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